安易な開業は死を招く

ご覧のグラフは、2017年中小企業白書に掲載されている、業種別廃業率です。
この中で飲食業は右上の、赤色の楕円の中に位置します。
つまり数多くの業種の中にあって、最も廃業率の高いのが、飲食サービス業なのです。飲食業の廃業率が高いということは、多くの問題を含んでいます。
多くの場合、思ったほどもうからないというのが一番大きい理由だといわれていますが、「思ったほど儲からない」というのはどういう意味でしょう。
この言葉には大きな秘密が隠されています。つまり、皆さんはご自身の思いの中で、儲かることを念頭に置いておられたということですし、それが開業して見事に予想に反した結果になったということなのです。その証拠に飲食系の新規開業を開設した書籍には、「支払いは遅い目に」とか「クレジット支払いで」とか支払いの引き延ばしなどを検討するよう求めている記述が多いようです。
つまり資金繰りを改善するために、いろいろな工夫をするように勧めているのです。しかし、しかしです。飲食業というのはそれほど儲からないものなのでしょうか。
つまりその背景には、おおざっぱな事業計画や利益計画しかなかったのではないかと思われます。
通常飲食店を開業される場合、大手企業であれば地域情報や人口、時間別通行量、近隣類自店舗調査など、いくつもの情報を収集しマーケティングレポート(市場調査書)を作成します。しかし、のれん分けでの独立や、素人開業ではそのような手法を取るケースは少なく、いわば”勘”や”直観力”で、店舗の立地や利用者数を想定します。
そのうえ、ご自身の生活を維持するために必要な売り上げ利益を前提とした売り上げ目標数値を設定してしまいます。
これは実は危険な計算なのです。例えば毎月40万円の利益を出すためには、いくらの売り上げが必要でしょうか。
仮に思い切り切り詰めた原価管理を行ったとして、40%程度で済ませたとします。この場合、売り上げは60万円強で大丈夫です。
しかし実際には家賃や光熱費、消耗品など、日常生活で必要なあらゆるものが必要になります。仮に家賃を20万円として、消耗品を10万として計算すると、30万の食品原価が発生します。実際にはこれらは売り上げの大小にかかわりなく必要になる固定費だと考えると、30万の費用を捻出するには50万の売り上げが必要になります。
すると合計でおよそ120万弱の売り上げが必要になるのです。これは、月間営業日が25日だとして計算すると、1日で4.8万円の売り上げが必要になります。喫茶店の場合、コーヒー単価でこの数字を割ってみてください。
そのコーヒー注文を、何時間でいただくことになるのでしょう。
そんな時、単純に客単価を高める工夫として、販売価格を調整する、材料のコスト見直しを行う。どんな客にも対応できるようにメニュー改変を行う、などに手を出すオーナーが多いようですが、これは明らかに経営の首を絞めることになるのです。
なぜか。ここまで読み進めていただいた起業志望の皆さんなら、答えの5つくらいはすぐに思いつかれるでしょう。
失敗しないお店作りは、開業する前の周到な計画作りが必要です。
特に私たち高齢者は、やり直しが効きません。それだけに失敗しない安全な石橋をたたいて壊してしまうほどの検証が必要なのです。当社ではこのような、「こんなはずではなかった型経営」に陥らないよう、初期計画に重きを置いた提案を行います。

 

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