ミステリーショッパーで観た繁盛店・失敗店

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当方が中高年の起業手伝いをやることになって、いくつかの案件をお手伝いしましたが、最後までお手伝いすることはさほど多くはありません。
おそらくは、私の経験よりもご自身の経験や思いを優先されるからでしょう。ちなみに私、ミステリーショッパーも、長年やってました。
でも私の経験なんて、年配の方からするとたいしたことないのかも知れませんね。ですから、私はこのような経営をしたいのであれば、私の意見も参考にしてくださいと、お話ししています。
起業後の目標が違えば、経営方針もオペレーションも、提供メニューも全て違ってきて当然ですから。
ちなみに、私が飲食関係でお手伝いしたのは主にアルバイトや社員募集という分野が圧倒的に多く、実際のプロモーションなどへの協力は、さほど多くありません。ただし、社員が採れないのか、なぜバイトのやる気が出ないのか、なぜ客が少ないのかという大きな問題点を改善するための現状調査では、結果的に流行る店、流行らない店の違いが浮き彫りになってくるものなのです。
ちなみに、サラリーマン時代には、数多くのFF(マクドナルド、ケンタッキー、ウェンディーズ、ドムドム)ホテル(リーガロイヤル、プラザ、その他)レストランチェーン、フードサービス各社など、大手から、零細まで担当していました。
その中で得たのは、営業店の成功失敗にはいくつもの原因があるけれど、最も大きな原因は、系絵責任者の目が見えていないと言うところにあると思います。
そこで、ここではミステリーショッパーから、眺めたお店の表と裏をほんの少しだけご紹介します。ちなみに、通常の調査レポートはA4で5枚~10枚ほどあります。レポート作成だけで2時間程度かかるのはざらにあります・ですから、注意力や観察力が求められる割には、大きく儲けられるというお仕事ではありません。念のため。それと、調査対象は知っているお店はありませんでした。その理由も当たり前なんですが。

【味は全てを決定しない】
覆面調査員というと、ミシュランの調査員みたいな印象ですが、実際は違います。もちろん調査するためには料理や飲み物を注文し、飲食は行います。しかしそれは提供食物の品質チェックよりも、滞在時間を稼ぐためのものなのです。
もちろんコメントに、ウマいとかまずいとかを書けばと思うのですが、調査の依頼主はそれを求めません。
なぜか。料理のうまいまずいは極めて主観的であり、基準となる味なんてありません。ただし表面的に見える盛り付けや配膳などについて聞かれることはあります。調査員が観るのは多くの場合、お店に定められているオペレーションがちゃんと実行されているか。利用客の要望が満たされているか、その他です。
私も当初は味や食材のこと聞かれると思っていたので拍子抜けでしたが、調査で味を気にしている依頼案件は、滅多にありませんでした。

【アルバイト・パートは繁盛店の目安】
私が調査した店舗は、多くはRCやFC店が多く、オーナーが不在の店舗が多かったように思います。もちろんFC店舗ではオーナーがいても、FC本部の指導通りにオペレーションしているかどうかの調査になります。
それらの調査の中で一番重要なのが、スタッフの調査です。特に夜遅くまでやっている店舗では、オーナーが不在時間にはパートやアルバイトがお店を切り盛りします。それはつまり、パートやバイトを信じて店を託す訳ですから、彼等がどのよう働き方をしているかは、常に目を光らせられないおーなーやFC本部にとっては重要情報なのです。
今でもたまに、FFやチェーン店舗のバイトによる不衛生な行動がねっとでかくさんされていますが、覆面調査でもその片鱗をつかむことができます。

【お掃除は大切です】
詳しくは書きませんが、飲食店にとってお掃除はとても重要です。清潔感はお店の売り上げを大きく左右します。
特にメリットのあるロケーション立地店舗では、味もさることながら、清潔さも大きなポイントになり得ます。で、例えばトイレの掃除具合などは大きなポイントになります。便器の汚れは言外ですが、それでもチェックできるポイントは数十あります。
つまり普通にトイレを利用するお客様の目につくところ全てがチェックポイントです。
設備が最新か古いかなどは関係ありません。例えばトイレの大便器に、一流ホテルのお掃除担当者は、腕まで潜らせて便器内を掃除しています。
しかしさすがに、街中の飲食店でそこまでやっているところはありません。でも、ちょっと観れば掃除が行き届いているかいなかは、誰にでもわかります。

 

【客あしらいもチェック対象です】
レジでの会話や、電話、常連さんとの会話にも耳をそばだててチェックします。常連さんとの親しい会話は新規利用者からすると、好ましい者ではありません。売り上げが順調なほど常連さんが多ければ、オーナーやFC本部が覆面調査をするわけがありません。
現状で売り上げが伸びない。じり貧になっているなどの問題点があるからこそ、調査が必要になるのです。

覆面調査というのは、端的に言うと皆さんが利用客として、普通にお店を利用されるとき、ちょっと気になるところを整理された項目に従って書き出すと言うことです。もちろんそれには細かなチェック眼がひつようなのですが、「なんとなく好きになれない」とか「なんとなく好き」という、理由がわからないけれどお店の評価を利用客はやっているわけです。
その、「なんとなく好き」な訳をどんどん伸ばして、「なんとなく嫌な感じ」を減らすようすれば、お店は少しずつ繁盛店への階段をのぼりはじめるものです。実際に決して美しくはない焼き鳥屋さんが10年以上お店を継続しておられますし、新装開店後1年未満でお店を閉められるところもあるのです。
それら全ての理由が、ただ、なんとなく好きとか嫌いに影響されているとは思いませんが、知らず知らずのうちのオーナーや遠泳者の無神経が、その引き金になっているというのは、よくあることなのです。

 

 

 

 

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